尾上菊之助「菊五郎」襲名披露公演配役で波紋、“盟友”尾上松緑を外して尾上松也を抜擢 背景に“菊之助と松緑の関係性”を指摘する声も「最近では口もきかない」

「時代によって変わっていくのが菊五郎の魅力。令和の時代に私がどんな菊五郎になるのか、時代とともに作っていきたいです」

今年1月、「菊五郎」襲名への意欲を問われ、NHKのインタビューでこう語っていた尾上菊之助(47才)。彼の一世一代の晴れ舞台が近づいている。

「『尾上菊五郎』といえば、『市川團十郎』と並ぶ大名跡で、その襲名はいわば歌舞伎界のお祭りです。5月に行われる襲名披露公演では、歴代の菊五郎が大事に演じてきた『弁天娘女男白浪』も上演されます。主役の弁天小僧による“知らざぁ言って聞かせやしょう”の名ぜりふは、歌舞伎ファンならずとも耳にしたことがあるはず」(スポーツ紙記者)

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菊之助の襲名に際しては、父の七代目菊五郎が、息子の襲名後も「菊五郎を名乗り続ける」と宣言しており、今後は“菊五郎が2人”という異例の事態が待ち受ける。さらにイレギュラーなのが、襲名披露公演における物議を醸す配役だ。

「『弁天娘女男白浪』は、『白浪五人男』という5人の盗賊が活躍する演目なのですが、その主役級のひとりである『南郷力丸』役に尾上松也さんが抜擢されたのです。家柄やキャリアから、力丸役は尾上松緑さんが演じるものだとばかり思っていたのですが……。関係者はこのキャスティングに驚いています」(歌舞伎関係者)

菊之助と松緑は、同じ音羽屋の一門で、互いの祖父の代から、「白浪五人男」を一緒に演じてきた経緯がある。実際、2012年に2人が共演した際のインタビューでは、松緑が《南郷力丸は思い入れの強い役です。菊之助さんと3度共演させていただき、その度に話し合って、細かいところを自分たちなりに練ってきたものがあります》と語っていた。

「七代目菊五郎さんも、配役を考え直すように菊之助さんに意見したようですが、菊之助さんの意志は固かった。思わぬ形で抜擢された松也さんも非常にびっくりしていましたね。

背景には、菊之助さんと松緑さんの関係性を指摘する声があります。同年代の2人は、かつて市川新之助時代の團十郎さんとともに、新之助、菊之助、辰之助(のちの松緑)の3人で『平成の三之助』ともてはやされた人気役者。若い頃から苦楽をともにした盟友ともいえる仲なのですが、菊之助さんが一門の人間に高圧的な物言いであたるようになってからは距離ができてしまい、盟友関係が一転、最近では口もきかないのだとか」(前出・歌舞伎関係者)

松緑は「ここは自分が大人になって松也を支える」と話しているという。雨降って地固まる、となるか。

※女性セブン2025年3月27日・4月3日号

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