吉永小百合、極めて異例 80歳になった心境と決意を自ら語る 「大変な年齢」も現役続行を宣言

「東北ユースオーケストラ演奏会2025」で平和を願う詩を朗読した吉永小百合

「東北ユースオーケストラ演奏会2025」で平和を願う詩を朗読した吉永小百合© スポーツ報知/報知新聞社

女優・吉永小百合(80)が21日、東京・サントリーホールで開催された「東北ユースオーケストラ演奏会2025」(音楽監督・坂本龍一)で、平和を願う詩を朗読した。終演後、囲み取材に応じ、3月13日に80歳を迎えての心境と今後の人生への思いを語った。

「私も、妙齢になりましたから」。吉永が自ら年齢のことに触れるのは、極めて異例のことだ。「皆さんが、すごい年齢になったことを、すごくお祝いしてくださったんですね。なので、これからどうやって生きていこうか、という岐路にあると思っています」。

責任感の塊のように生きてきた吉永は「祝福」を、どんな形で返していけるかを模索する。「(80歳は)大変な年齢ですからね。やはり、自分の思ったこと、考えたことを行動に移せる人間として、もう少しやっていたい。カセにはめていかないと、とも思うんです」と、第一線での現役続行を自分に言い聞かせるように話した。

この日もステージ上の段差をピョンピョンはねるような躍動感ある動きを見せ、年齢を感じさせなかった。しかし、いまの体力が永遠に続くことはない。「カセ」には過酷なトレーニングも含まれている。そしてこの後、「ひとりになってしまいましたからね…」と言葉を続けた。昨年9月に見送った最愛の夫、岡田太郎さん(享年94)のことを意味する。かなり気持ちの整理が付き、次に進んでいく決意にも聞こえた。

この日の“東北ユース”は今回8回目。吉永は1回目から広報隊長のように表に出て情報を発信し続けてきた。28日で坂本さんの旅立ちから2年になる。特に今年は戦後80年。平和を願う詩を、坂本さんのありし日のピアノ演奏との競演で聴かせた。観客には涙ぐむ人もいた。「坂本さんが、天国から指令してくださっているようでした」。80歳になっての大仕事をひとつ、やり遂げた。

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