テレビ朝日が、人気ディレクターのナスDこと友より高秀氏に対する処分を発表しました。同社の公式発表によると、友より氏は2019年から2025年1月までに517万円を不正に受領していたことが明らかになり、その上で複数のスタッフに対してパワーハラスメントを行っていたことも確認されました。この問題を受けて、友より氏が担当していたバラエティ番組「D大冒険TV」は打ち切りが決定し、公式SNSやウェブサイトも削除される事態となりました。
友より氏は、テレビ朝日の名物番組「いきなり黄金伝説」の制作に関わり、特に「1ヶ月1万円生活」企画では、出演者への厳しい言動が報じられています。お笑い芸人の濱口優さんがロケの際、過酷な条件で撮影を強いられたエピソードが複数存在し、特にスズメバチを捕獲するロケでは、濱口さんが自作の防護服を着て挑むことになり、刺された際には治療費を自分で負担するように言われたという衝撃の内容も明らかになりました。
このような過酷なロケが行われていた背景には、友より氏が「命がけで番組を面白くする」という信念があったとされていますが、業界内のコンプライアンスの厳格化が進む中で、彼の行動が問題視されています。ネット上では、テレビ局の体質に対する批判も見られ、視聴率を優先するあまり、スタッフや出演者の安全が二の次になっているのではないかという声が上がっています。
今後、友より氏がテレビ朝日での制作活動を続けることができるかは不透明であり、業界全体のコンプライアンスが問われる中で、どのような対応がなされるのか注目されます。