韓国のトークバラエティ番組『ユ・クイズ ON THE BLOCK』の出演をきっかけに有名になった米イェール大学医学部精神医学科のナ・ジョンホ助教授が17日、女優キム・セロンさんの悲報に「まるでイカゲー… 全文表示
16日に24歳で死去した韓国の俳優、キム・セロンさんはネット上で誹謗中傷を受けていた。警察は事件性はないとみており、自殺の可能性があるという。韓国ではこれまでも有名人の死去とネット上の書き込みの関係が指摘され、現地メディアはネット社会の弊害を改めて危惧している。
キムさんは赤ちゃんモデルをした後、9歳だった2009年に子役としての活動を始め、人気俳優ウォンビンさん主演の映画「アジョシ」で脚光を浴びた。子役のイメージから脱皮して活躍していた22年にソウルの繁華街で飲酒運転による物損事故を起こし、罰金刑を受けたため活動を停止した。
その後、カフェで働いたが、ネット上には「これまで稼いだ金があるくせに、貧乏のふりをしている」などの投稿が相次いだ。しかし、朝鮮日報によると、俳優としての収入は家族に渡し、住んでいたアパートは事務所を通じて借りた物件だったという。
キムさんがインスタグラムなどのSNSに投稿すると、「SNS病末期患者」「精神年齢が低過ぎるようだ」といわれなき非難を受けた。芸能活動を再開しようとしたときも、ネット世論の反発で断念していた。
韓国ではこうした書き込みは「悪」と「リプライ」を合わせた造語で「アクプル」と呼ばれている。19年に相次いで命を絶った俳優のソルリさんと歌手のク・ハラさんもネット上で中傷を受けていた。その後もバレーボール選手やユーチューバーらが自殺し、社会問題化していた。
東亜日報は「自分のストレスを解消しようと、有名人をサンドバッグのようにたたくのは問題だ」「社会不安があると、このような状況が悪化する」といった識者のコメントを伝えた。