ガソリンの暫定税率廃止が年内から年明けへと延期される可能性が浮上している。これは、自民党の税制調査会会長、宮沢洋一氏の影響力が再び浮き彫りになった結果だ。須田慎一郎氏は、この状況の裏側を詳しく解説している。
与党内では、ガソリン暫定税率の廃止を巡る激しい攻防が続いており、当初は年内に実施される予定だったが、突如としてその決定が先送りされる兆しが見えてきた。特に、宮沢氏の意向が影響を及ぼしていることが指摘されている。彼は、ガソリンスタンドの混乱を理由に廃止を遅らせようとしているが、実際にはスタンド側は混乱しないという情報もある。ガソリンスタンドは、メーカーからの仕入れ価格が暫定税を含んでおり、価格変更はメーカーの調整次第で可能だ。したがって、暫定税率の廃止が行われても、スムーズに販売が続けられるはずだ。須田氏は、ガソリンスタンドの経営者からの情報を元に、この主張を裏付けている。
また、国民民主党の玉木氏は、年内に暫定税率廃止を実現するための補助金の増額を提案しており、これにより廃止と同様の効果を得ることができると主張している。これは、自民党税制調査会の影響力を抑えるための重要な戦略である。この問題は、単なる税制の議論に留まらず、政治的な権力闘争をも含んでいる。高石新首相は、国内の課題に集中する必要があり、与党内のリーダーシップを発揮することが求められている。年内の暫定税率廃止が実現するかどうかは、今後の政治的な動きに大きく依存している。