国会議員会館で使用されている中国製の掃除ロボットが、情報漏洩の危険性を引き起こす可能性があるとの指摘が浮上し、国民の関心を集めている。自民党の小野田紀美議員が、4月にこの問題を取り上げ、議員会館内での使用に対する懸念を示したことが発端だ。彼女は、IoT機能を持つこのロボットが、機密情報を収集するリスクを孕んでいると警鐘を鳴らした。
小野田議員の発言は、瞬く間にネット上で拡散され、YouTubeでは700万回以上再生されるなど、多くの注目を集めた。問題のロボットは、独自のOSを搭載し、個人情報を収集する旨が利用規約に明記されていることが判明した。これに対し、米山龍一議員や前川喜一元文科相は危険性を否定する発言をしたが、逆にその発言はネット民からの反発を招く結果となった。小野田議員は、議員会館での掃除ロボットの導入に際し、安全保障面での基準が全く考慮されていなかったことを指摘。衆議院と参議院の事務局も、導入過程において安全性の確認が行われていなかったと認めている。この事実は、国会という機密性の高い環境において、情報漏洩のリスクが高まることを意味している。
特に、掃除ロボットが内部の構造を把握し、リアルタイムでマッピングする機能を持つことから、悪意のある第三者による不正アクセスの危険性が懸念される。国際的な文脈においても、中国製品に対する警戒感は高まっており、日本国内でも同様のセキュリティリスクが指摘されている。この問題を受けて、今後の議論や対応策が求められる中、国民の安全を守るために、より厳格な基準が必要であることは明白だ。